デジカメオンライン

2010年07月13日

YouTubeが4Kビデオ(4096×2304)に対応 ニコンのミラーレスカメラと写真動画共有サイト

ニコンの社長がインタビューでミラーレスカメラの方向性について言及していますね。

Nikon’s President comments on the upcoming mirrorless camera again

ニコン社長によるとミラーレスカメラは既存のデジタル一眼レフカメラとは別の分野として住み分けされるとか。そしてミラーレスカメラでは伝統的なデジタル一眼レフカメラでは決して届かない世界の写真を撮影できるようになるだろうということです。

デジカメにおける動画撮影機能や携帯電話カメラの急激な性能向上に危機感を覚えているニコンは「写真撮影の再定義」が必要になるかもしれないとまで考えているようですね。

Nikon Rumorsのコメント欄によると動画から写真を切り出す新しい撮影方法を導入する可能性もあるとのことですが、この機能がミラーレスカメラに採用されるのか、写真撮影の再定義のことなのかどうかは不明です。

また、先週オンライン関連モバイル機器会社との業務提携を視野に入れているというアナウンスがあったそうですし、ニコンからも写真だけでなくYouTubeやニコニコ動画、Vimeoといった動画ファイル共有サイトのように動画もアップロードできる公式の写真動画共有サイトが公開されるのかもしれません。

もともとデジタル一眼レフカメラユーザーの年齢層は比較的高く、新しいものに対して根拠の無い拒否反応を起こしがちな固定観念に縛られたタイプの人が多いため新規分野の開拓には否定的な意見が多いでしょうが、ニコンがそういった頑固な既存ユーザーの意見を無視してまでミラーレスカメラやオンラインサイト事業に積極的にチャレンジするのは大歓迎ですね。技術の進歩、革新なくして企業の未来などありませんから。


はからずもGoogleの動画共有サービス「YouTube」が2010年7月9日に4Kビデオに対応したという大きな話題が同時に飛び込んできました。

4Kビデオとは画面サイズが4096×2304という超巨大映像。その解像度はフルHD動画(1920×1080)の4倍という凄まじさです。ニコンの600万画素の名機 D40 が「3008×2000」、1000万画素の D80 が「3872x2592」という画像サイズですから、単純比較しても600万画素以上、1000万画素クラスのデジタル一眼レフカメラと同等レベルの解像力。その超解像力で1秒間に24〜60コマの静止画を連射し続けて動画としているわけですから・・・・恐ろしい性能ですよね。

APS-C以上のセンサーサイズと一眼レンズ並みの光学性能、そして潤沢なビットレートさえ確保できれば、もはや4kビデオカメラは「常時超高速連射が可能なデジタル一眼レフカメラ」といっても過言ではないでしょう。

もちろん4K、RAWでの撮影が可能なシネマカメラ「レッド・ワン(Red One)」の販売価格(17500ドル)を見ても4K動画が今すぐに家庭用として普及することはありえませんし、そもそも今のままだとファイルサイズが大きすぎて映像のプロ以外はまず使わないでしょう。それでもデジタル一眼レフカメラ並みの解像力の静止画がどの瞬間からでも切り出せるという強みは、二度と来ないシャッターチャンスを絶対に逃したくないシビアなユーザーには大いにもてはやされるはずです。

SD画質(640×480)が当たり前だった家庭用ビデオカメラがたった数年でフルHD画質花盛りになったように、数年後の次世代カメラではAVCHDに代わる高画質で高圧縮なファイル圧縮技術が新開発され、4Kでの撮影が当然のように可能になっているのかもしれません。

フルHD動画からのJPEG画像切り出しですらホームページやブログに縮小掲載するには十分すぎる解像力なわけですから、それが4Kになれば「静止画で撮影失敗するより動画から好きな場面を切り出したほうが安心」という人も当然出てくるはず。

ニコンはこうした次世代への動きを見越して、業界で生き残るためにミラーレスカメラを必死で開発し、インターネットサイトに注力しようとしているんでしょうね。超巨大企業であるソニーとパナソニックという強力なライバルメーカーのミラーレスカメラが大躍進、アップルのiPhoneなど携帯電話の多機能高性能化、など周りを取り巻く状況は厳しさを増しているにもかかわらず、さらには写真の存在自体そのものを高解像力なムービーが脅かしているわけですから。

写真には写真の良さと味、撮影の楽しさがありますし、既に一定のシェアを得ているデジタル一眼レフカメラシステムが完全に消え去るということは無いでしょう。が、重度の写真ファン、カメラファンではない流動的な一般ユーザーはより高性能でより便利な新しいシステムを積極的に導入するだろうということも想像に難くありません。今会社の舵取りを誤ると、以前は隆盛を極めていたドイツの光学機器メーカーが日本の優秀な企業により業界の表舞台から消されたという事態がニコンにも起こりえます。

時代がミラーレスカメラ時代へ大きく動き出した2010年。ニコンの業界生き残りをかけた積極的な大攻勢に期待したいですね。